日本にある色々なおまじない紹介

日本にある色々なおまじない紹介

いま、あなたはどんなおまじないを行っていますか? 日本にはさまざまなおまじないがありますが、それは日本で古くから行われてきたものもありますし、世界各国から伝来してきたものが日本独自でアレンジされたものもあります。そんな日本にある色んなおまじないについてみていきましょう。

おまじないは乙女の行うものではなかった?!

おまじないというと、若い女の子が胸をドキドキさせながら、恋愛を成就させるためにこっそり行い、そのおまじないが叶うと密かに喜ぶ、といったように可愛いイメージがありますよね。でも、そもそも、おまじないは古くから、もっと生活に密着したことに実践されていたのです。例えば、昔の日本では一般人は稲作や畑作などの農業が主な仕事でしたから、常に豊穣・豊作を願っていました。すべて自然が起こすことで、人間が関与できる範囲外のこともあったためです。また、子孫繁栄という意味でもおまじないは行われていました。その家計を守るためには、強くて丈夫な子どもが生まれることが一番の救いだったからです。

そのために、縄文時代には、土偶が作られていたといわれています。土偶はただのアート作品ではなく、豊作・子孫繁栄のおまじない、祈願のためのものだったのです。

広がる陰陽道

やがて、日本では中国から伝来した、「陰陽五行説」を起源とし、日本で独自に「陰陽道」というものを発展させました。きっと、占いに興味のある人はよくご存じのことでしょう。陰陽道を行う人のことを陰陽師と呼び、呪術や占い、お祓いなどを行いました。

例えば、陰陽師で最も有名な安倍晴明が呪術を用いるときは、かならず「式神」と呼ばれる小鬼のような存在が描かれます。安倍晴明は、呪術において必ずこの式神を操るのです。

そうして陰陽師は、豊作を願う人々の願いに応じて、祈祷して雨を降らせたり、悪霊退散、難病を治したりといったように、さまざまなことを行っていました。これもいってみればおまじないといえます。

現代にも残るおまじない

五節句

このような陰陽道の呪術といった本格的なおまじないは民間社会には姿を消したものの、いまだに日本には、端午の節句や七夕まつり、お月見などさまざまな行事が残っています。

これらの行事で行われることは、まさに昔の人が豊穣を願ったように、現代人においても残っています。

例えば、端午の節句では、五月人形やこいのぼりを飾り、七夕には、短冊に願いを欠き、笹の葉に吊るします。この他、1月7日の七草の節句、3月3日の桃の節句、9月9日の菊の節句の合わせて5つの節句は五節句と呼ばれており、これらは季節の節目という意味で、神にお供え物をすることを指します。家族の絆を深め、無病息災を祈る。いたってシンプルな儀式です。これも一種のおまじないといってもいいでしょう。

風水

風水は、日本で古くから利用されていますが、近年の風水ブームで、現代風の風水がそこかしこで行われるようになりました。インテリアとかけあわせて見た目も居心地もいい空間づくりが行われています。

紀元前の中国文明の中で生まれ、蓄積された集大成のものがこの風水といわれています。そして日本では、江戸時代に地理風水という言葉が家相書に書かれていたといわれています。

そして今では、中国での風水とは異なる風水で、日本独自にアレンジされているのです。

風水は、環境学であり、自分をとりまく環境すべてを駆使して運を開いていくという方法です。もともと人は自分の運をコントロールできない、生まれ持ったものは受け入れなければならない生き物です。しかし、環境を自分で工夫して改善することで、運気を変えることができるというのが風水です。

ちちんぷいぷい

子どもがケガをしたときに、転んでひざをケガするなどして泣き叫ぶ子どもに対して、その痛みがすぐに飛んでいくように親が「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの飛んでいけ!」と言うことがあります。親がそう言いながら、絆創膏などを貼ってあげると、本当に痛みが飛んで行ったかのように思え、子どもがピタッと泣き止むことも。これは子どもにとってもおまじないですが、親が子どもを早急に泣き止ませるためのおまじないだったのかもしれません。これも有名な日本のおまじないといえます。

ちちんぷいぷいは、正式には「ちちんぷいぷい御代(ごよ)の御宝(おんたから)」だというのが定説です。江戸幕府の第3代将軍であった徳川家光がまだ幼かった頃、乳母の春日局が「知仁武勇は 御代の御宝」と家光が転んだときなどに声かけをして勇気づけていたといいます。意味は、「知力も徳力も体力も兼ね備わった立派な子どもこそ、将軍家の御宝だから、立ち直りなさい」ということ。勇気づける言葉なのです。これが変化して、ちちんぷいぷいとなったといわれています。


日本には、おまじないが古くからたくさんありました。古くは豊作・子孫繁栄がメインでしたが、現代風に変化しています。また海外から取り入れられたおまじないもたくさんあります。普段から、もっとおまじないに親しんでみるといいかもしれません。

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